2013年4月24日水曜日

ももちゃんとアカネちゃん

ちいさいモモちゃん という本が、ずっと昔からうちにあった。

赤ちゃんのモモちゃんが、お母さんや、飼い猫のプーたちと楽しく暮らしながら大き

くなっていく様子を書いている。ほんわかして、子供の頃から大好きだった。

これが6巻シリーズであった、ということを知ったのは、つい最近の事。

以前図書館で予約をして、残りの本を借りて読んだのだけれど、第三巻のこの本

だけ、借りそびれていた。


著者の松谷さんが、自分の子供にせがまれて書いたこの本には、児童文学という

形式を取って、自らの離婚について書かれている。

ある時からママは、時々パパの姿が見えなくなって、家に帰ってくるのはパパの靴

だけ。ママはそのパパの靴の為に、ご飯を作り、お風呂を沸かして待っている・・

身体も壊し、死神にとりつかれて、このままではパパもママも死んでしまうかもしれ

ないくらい、互いに追い詰められて。自分で育つ木 であるママと、自由に歩いてい

く木 であるパパ。別々の鉢に別れる事によって、互いが生き生きと成長していく事

ができるという選択。


その描写は、大人の自分には、なんだかものすごく納得のできるものだった。

自分が子供の頃に読んで、それをそのまま理解できただろうか?という疑問は残

るけれど。

大人の理由 を 子供は、いったいどこまで 分かる事が、できるんだろうか。



著者    松谷みよ子

2013年2月16日土曜日

世界から猫が消えたなら

突然の末期がんの宣告に、(ふざけたような)悪魔が寿命の取引にやってくる。

世界から何かひとつ消す事で、1日寿命を延ばしてくれるという。


最初に取引したのは「電話」

電話の消えた世界で、人は穏やかな時間を過ごす。もちろん不便さもあるのだけれど。

次に消えたのは「映画」 そして「時間」


自分の命と引き換えに、世界の何かを消していきながら、彼は世界にいらないものなどないんだと

気がついていく。最後に悪魔は、「猫」を消すことを持ちかけるけれども、彼はこれを拒否する。

家族の生活とともに生きてきた猫を消すよりも、自分の「死」を受け止める。

そして、長い間断絶していた父親に遺書を書いて、自分の手で届けに行く。


大切なものは無くさないと分からないというけれど、分からないままでいるよりも、わかっただけで

も、その存在は意味のあるものになる。たとえそれが、生の終焉間際であったとしても。

でも、本当は、そんなギリギリじゃなくて、日常の中で気がつくことができるのなら、それにこしたこ

たは無いよね。


自分を生きていくだけでは出逢うことの無い人生の一部を 「本」 は伝えてくれているような気が

するんだ。



著者  川村元気

あなたは絶対!運がいい

この本を書いたとき、彼女は24歳だったらしい。
そんな年でここまで語れるなんてすごいなぁって思ったのが、最初の感想。
でも、彼女自身いろんな本を読んだり、人から聞いたものを実験的に実践して、体験として得られたものを書いている。理想論じゃなくって、経験論。

どんな人でも、自分の質を高めることで、絶対に運がよくなるよって。
逆にいったら、もしも今、運が悪いと感じるのなら、それは自分の質が低いから・・だそうだ。
でも、それを嘆くことは無くって、そこから学ぶべき事(反省する事)を学んで、自分のできる事を意識して励んでいけば、状況は自然と変わってくるものらしい。

ここで重要なのは、自分にできることと言うのが、日常生活においてのあり方であるということ。
笑顔を心がけたり、家族を大事にしたり、ちょっとした思いやりを持って他人と接したり、掃除したり・・etc 
それは、言い換えたら小さな 「徳」 となって、自分の質を高めていく。
質が高まると、おのずと同じように高い質の人と出会えるようになっていくし、もちろんその逆もしかり。
自分の周りを見たら、自分の質がおのずと見えてくる。鏡の世界だから。

だから、出逢う相手が変わってきたら、自分の質が変わってきたって事なのかもだけど、そこで油断して自分の質が落ちてしまったら、その人とは疎遠になることだってある。
常に自分を磨いていく必要があるんだね。

タイムリーだったなぁ。


「いつも忘れないで」  「あなたの夢がかないますように」

以上2冊は、内容的には「あなたは絶対!運がいい」を 可愛いカラーのイラスト付でより読みやす
くしたような感じ。
じっくり読むというより、ぺらぺらっとめくって そこに書かれているものを眺める・・というのでもいい
かも。薄いので、手に取りやすい。



著者  浅見帆帆子

2013年1月30日水曜日

少年たち

子どもが主人公の、二編の短編小説である。


新天地アメリカへ冒険に行こうと、家を抜け出した2人の男の子達の物語 「少年たち」
幼い少年が、親と離れて一人病院で過ごす時間を描いた 「小さな逃亡」


男の子って、多かれ少なかれこういう 冒険に憧れる一面 を持っているのだろうな・・と、我が子を

思い浮かべながら、「少年たち」は読んでいた。

「小さな逃亡」は、私自身も何度か入院経験があるので、主人公の気持ちがリアルに感じられた。

もっとも、私はかなり大きくなってからの入院だったので、小さい子供なら、なおのこと不安があって

当然だよな・・と。


好きか嫌いか?と聞かれたら困る。

純粋な小説である。

ドストエフスキーが、あまりにも強烈に印象強かったので、陰が薄まったのかも知れない。

もう少し時間を置いてから、改めて読み直したら、また違った印象があるかも(*^。^*)








著者 アントンP・チェーホフ

おかしな人間の夢

物語・・といえば、物語である。でも・・なんだろう?

フィクションなのか、ノンフィクションなのか。なんだか不思議な感覚の本だった。


この世に(自分に)意味を見つけられずに、自殺を試みようとまでした男が、夢の中で「生きる」事の

すばらしさに気がつく という筋なのだけど。

著者自身、いろいろと「いわくつき?」のかた らしいのだけど、でも、だからこそ、書けた作品な気

がする。本に出会ったというよりも、「著者に出会えた」という感じである。


あまりにも有名なかた過ぎて、敷居が高くて、今まで彼の作品を読んだ事が無かったのだけれど、

次は長編も読んでみたい!と思わせる作品でした。

初めて彼の作品を読む方には、すごくいいかも。なんてったって、本が薄い(笑)


著者 ドストエフスキー

2013年1月22日火曜日

僕の死に方 エンディングダイアリー500日

昨年10月に 肺カルチノイド で急逝した流通ジャーナリスト・金子哲雄さん(享年41)が、亡くなる1

カ月ほど前に書いた本である。
 
「肺カルチノイド」は、がん同様、悪性の腫瘍が体をむしばんで行く病気だが、10万人に1人という

難病で、臨床例も少ないという。


流通ジャーナリストとして、最後の最後まで仕事をエネルギーに転換して、自身の葬儀のプロデュ

ースまで(会葬礼状さえ)こなしてしまった事は、もちろんビックリしたのだけれども、私が1番すごい

なぁと思ったのは、8月の終わりに、一時危篤に陥って生還してから、本を書くことを決心して、そ

れから1カ月ほどで本当に書き上げてから、お亡くなりになったということ。


人間の気力って、本当にすごいんだなぁって思う。

彼自身、仕事を続けていたからこその、闘病生活だったと書いていたけど。


ああ、そうだ。頑張っている人間に対して 「頑張って」 は、酷だと、彼も書いていた。

「好きにしていいんだよ」って言葉がありがたいのだと。忘れないように、自分に刻もうと思う。


著者  金子哲夫

2013年1月14日月曜日

幸福な食卓

珍しく小説です。タイトルに惹かれたのと、著者の名前を聞いたことがあったような気がしたから。(結局思い出せなかったけど)

どう考えても、奇妙な家庭だけど(自殺未遂した父親に、ひとり暮らしを始めた母親、才能ありながらも、大学に行かずに農業の道を選ぶ兄に、トラウマを抱えたままの中学生の女の子)なぜか、一見家庭の平和は保たれている・・・

いろんなスタイルの家庭があって、それはそれでいいのだけどね。
ようは、各個人が幸せを感じることができるなら。

そして、幸せをつかむために、この話の中の家族はみんな、自分とせめぎあいながら何とかしようと、もがく。 もがく。
でも、一番大事な事、互いを思いやるっていうことは、忘れられていない。

だから、暖かいのだ。現実的にはかなり厳しかったりするのだけれど、読後感が暖かい。


そういえば、著者は現役の中学の国語講師だとか。



   著者 瀬尾まいこ

脳にいいことだけをやりなさい

自己啓発の本を読むと、たいてい同じような事が書いてある。

少なくとも、私が今まで読んできたものに関してはそうだった。

もちろん、みんなうなずける事ばかりだし(実践を続けていくことができるかどうかは

別として)そうなんだろうなぁ・・とは思う。


でも、理系の人間としては、いまいち説得性に欠けるというか・・

「アインシュタインや、現役医師が同じことを言っています」と言われても、「個人の

思想の問題だし・・」と、鵜呑みにできない、ちょっと斜めな自分がいたりして(*^。^*)


で、この本はどうかというと、お馴染みの(笑)脳科学の茂木さんが翻訳されている

のだけれど、今まで言われていた物事が、科学的にも理にかなっている、という。

内容的には、他の啓発本とさして変わりはないのだけど、彼が勧めているっていう

ことで、少し納得できる自分って、浅はか?笑

言われている事は理解できる。ただ、その根拠が欲しかったんだろうな、私は。




著者 マーシー・シャイモフ  訳 茂木健一郎

2012年2月17日金曜日

ダメだしノート

苦手な人がいなくなったら、人生それだけでストレスの8割はなくなるんじゃなかろうか・・・(笑)

この本は、自分の中にある「あの人は苦手!」という意識を、ノートに具体的に書いて対策を立てて、自分の気持ちの中で消化していこう!という本です。

どんな人にも良い面もあれば悪い面もあって、人それぞれだから面白い。
とまあ、突き詰めていけばそういうことなのでしょう。

でも、どう頑張ってもやっぱり無理!という人も現実にはいるもので><
そういう時には、最後の手段として、必要以外は関わらない・・・・と、行き着くところはそこなんですね。
人間、時には割り切りも必要だったりします。

著者 DDNプロジェクト

20代で使ってはいけない100の言葉

むかーし、昔、社会学の授業で、言霊信仰についての授業を受けたことがありました。言葉には命が宿っていて、自分が吐く言葉がそのまま自分に還ってくる・・・というものだったような(笑)

モラルとして使ってはいけない言葉や、社会人として言い訳するという行為自体が許されないことである、みたいなものはもちろんのことなのですが、1番印象的だったのは、「自分の発する言葉を1番近くで聞くのは自分の耳である」という文でした。

他者に対して放った(つもりの)言葉も、1番聞いているのは他ならぬ自分自身。
また、何気ないやる気のなさを吐く事で、それが自己暗示のようになってしまう。
どうせなら、良い気を発する言葉で自分も周りの人たちもハッピーになれるのがよいなぁと、最近私は思うようになったところでした。

著者 千田 琢哉

2012年1月12日木曜日

思考は現実化する

知る人ぞ知るナポレオン・ヒルの本です。あまりの分厚さに一瞬どうしようかと迷ったのですが、リサイクルショップで、格安!だったので、思い切って購入してみました・・

鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが基礎を作り、ナポレオン・ヒルが発展、体系化した成功哲学、自己啓発の本です。

20年間無報酬で、成功者となるであろうと、カーネギーが選出した人たちを観察し続け、分析して、人生を切り開いていく方法を誰にでも当てはまるように解説している・・・
それは経済的な事だけではなくて、人生そのものさえも。

一見怪しいかな?と思うかも(笑)

でも、結局のところ、「人は誰でも自分の思い通りのものになることができる^^」

その事を知っているのと、知らないままでいるのとでは、大きな差ができるというのは分かる気がする。

私が手にしたこの本は、本文プラス、実践マニュアル付なのですが、本の効率的な読み方も掲載されていて、それだけでも応用が効いて、十分価値がある気はしております。

読むには、少し心の準備が必要です。でも、子供が大きくなったら、読ませてみたいなあと思う1冊です。

2011年12月21日水曜日

24人のビリー・ミリガン

ノンフィクションです。アメリカで実際に起きた、強盗強姦事件の犯人ビリーについて、多重人格として生きてきた彼の人生を描いています。

犯罪はもちろん許せるものではありませんが、私はこの本で人間の可能性と、奥深さというものについて深く考えさせられました。

究極生きるために本能は、あの手この手を使って人を生かそうとしている・・・そんな気がします。
幼い頃虐待から逃れるために、小さな少年が唯一とることのできた手段、それが1人の人間の中に複数の人格を持つ・・・という事。

それぞれが個別に記憶を管理しているので、互いの記憶が繋がらなくて、とぎれとぎれの時間を歩いている感覚。

私の理解を超えたところのものですが、そこまでしても、私達は生まれたいじょう、生きるということを魂に刻まれているのかもしれない・・・と思わされました。

生きるために生まれてきた。

著者 ダニエル・キイス

2011年12月20日火曜日

アルジャーノンに花束を

知的障害を持つ青年が、手術を受けて飛躍的に知能が伸びていき、そして放物線を描いたかのように落ちていく様子を自身の日記というスタイルで綴った物語。

高度に発達した知能を持って、自身の予後を予見した悲しみのなかでも、終末の自身の身の振り方を彼なりに選ぶことができたという最後がよかったなぁ。

アルジャーノンとは、彼が手術を受ける前に、実験用に同じ手術を受けたネズミの名前。
ジャンルとしてはFS小説なんだけど、私には十分ヒューマンストーリーだったな。

切なくて、悲しくて、でもなんだか優しい気持ちになれる・・そんな一冊でした。

著者 ダニエル・キイス